オリジナルのUNIXが開発されたベル研究所に在籍していたカーニハン、パイクの両氏によって書かれたUNIXの解説書。
前半はUNIXの概念やシェルの基本的な使い方から、sedやawkによるフィルタの書き方、さらにはシェルプログラミングの書き方といったものが解説されている。後半になるとC言語によるプログラミングが登場し、標準入出力の扱いやシステムコールの利用方法、それからプログラム開発の実例としてyaccやlexなどを使って簡単な言語処理系を開発するという解説もある。
最初の方はビギナーにも読めるように書いてあるが、全体的には多少UNIXを経験した人向きの内容といえる。初版発売が1985年と大変古い書籍だが、プログラミング環境としてのUNIXが当時から非常に優れた存在であり、その良さが現在でも失われていないことを本書を読むことで確認できる。