UNIXを便利に活用するテクニックの数々を広範に、かつ圧倒的なボリュームで網羅した書籍。
UNIXの基礎や個人環境のカスタマイズに始まり、ファイル操作やテキスト編集、シェルスクリプトの作成、システム管理、他のプロセス/ホストとの通信、セキュリティなどのテーマに分かれており、全部で約750個の記事が1,300ページ強というページ数で綴られている。
最初から通読する必要はなく、百科事典や料理のレシピ本のように、知りたいと思った項目を探してピックアップできるようになっている。1記事あたり2〜3ページという簡潔な長さにまとめられているほか、内容は単なる概要の説明にとどまらず、実際によくある場面を例題として取り上げ、それを解決する方法が実行例とともに紹介されている。
初版発行は1993年。2003年に出版された改訂版では、Mac OS Xなど比較的新しいUNIX系OSへの対応、sshをはじめとするネットワークセキュリティに関するツール、さらにPerlやPythonといったスクリプト言語の利用法なども含まれている。本書を手元に置いておけば、UNIXを使った作業のありとあらゆる場面において良い手助けとなる。