シェルスクリプトの書き方について、初歩的なことから、かなり上級者向けの内容までを網羅した書籍。
すでに多少UNIXを操作した経験のある人を対象にしているが、UNIXの歴史やシェルスクリプトを作成する意義といった概念的なことに始まって、コマンドライン上でいくつかのコマンドをパイプでつなぐ初歩的なシェルプログラミングから、後半では変数や関数を使ったシェルスクリプトまで解説されている。
終盤では数百行もある実用的なスクリプトをソースコードを追いながら解説することにより、徐々にシェルプログラミングのテクニックが身につくようになっている。また、主なコマンドには用途やオプションなどの解説が別枠で掲載されており、コマンドの使い方をより深く理解できるようになっているのも優れたポイントと言える。
巻末には、bashやkshの独自機能や、シェルスクリプトのセキュリティに関する注意事項といった現代的な事柄もカバーされており、これからシェルプログラミングを勉強する人にとって必要十分な内容が盛り込まれた書籍。