UNIX環境における基本的なツールのひとつであるsedとawkについて詳細に解説した書籍。
単にsedやawkに触れるだけではなく、「sedとawkのマスターになる」ことを目指した書籍。超えなければならないハードル、すなわち身につけるべき技能として、sedとawkの使い方、正規表現の扱い、シェルとの対話、そしてスクリプトを書くコツを知るという4点を挙げており、本書を読み進めるにしたがってそれらを順次クリアしていくように内容が構成されている。
sedやawkと密接な関係にある正規表現の書き方について単独で1章を割り当てて解説しているほか、sedやawkの記法についてもそれぞれ複数の章にまたがって詳しく紹介している。最後には実用的なスクリプト集を通してawkプログラミングの神髄に触れたり、数種類あるawkの実装を比較したまとめデータも掲載されている。
本書が発行されたのが1997年であるため最新のsedやawkの動向については掲載されていないが、本書に書かれている内容を理解し使いこなせるようになるだけでも、十分にsedマスターやawkマスターと呼ばれる存在になることができる。