UNIXの上級者になるためには避けて通れない関門のひとつである「シェルのプロになる」ということについて、さまざまなアドバイスを提示している書籍。
1章でシェルの概念を解説した後、2章以降で各論に入っている。本書の大きな特徴はシンタックスの異なるBourneシェル系(bashなど)とCシェル系(tcshなど)をそれぞれ取り上げ、複数の章を充てて解説しているという点にある。
各々のシェルが持つ機能やそれを使ったプログラミングの技法が紹介されているほか、csh/tcsh系についてはインタラクティブシェル(ログインシェル)としての機能や活用法にも重点を置いて解説がなされている。
本書の出版時期は1996年と少し時代を遡るため、bashやtcshの最新機能については網羅されていない。しかし、本書を読むことでUNIXのエキスパートがシェルをどのようなスタイルで活用してきたのかを知ることができる。