LinuxやMac OS Xなど多くのUNIX系OSの標準ログインシェルとして使われているbashに関する解説書。
LinuxやMac OS Xなど多くのUNIX系OSの標準ログインシェルとして使われているbashに関する解説書。「入門」と銘打っているものの、レベルとしては多少のUNIX使用歴とプログラミング経験(シェルでなくてもよい)を持つ人を想定して書かれている
1章から3章まではbashを使いこなすためのテクニックを数多く紹介。特に2章では便利な機能であるコマンドライン編集を、emacsモード/viモードの両方について詳しく解説している。4章から8章にかけてはシェルプログラミングの技法を基礎からじっくりと解説しており、数多くの例題とその解答となるプログラムを通して学ぶことができる。
9章以降はデバッガの使い方やメンテナンス性に優れたシェルスクリプトの書き方、さらには付録としてbashと他の各種シェルの比較なども掲載されており、盛りだくさんな一冊に仕上がっている。本書におけるbashのバージョンは3.0系列を前提に書かれているが、2.0系列など旧バージョンとの互換性についても随所で触れられており、少し古いbashを使っていても問題ない。
本書は、bashの使い方やシェルプログラミングを勉強したい人の学習書としてはもちろんのこと、日頃からシェルを水や空気のような当たり前の存在として使っている人も、その存在やありがたみを見つめ直す良い契機となる書籍。