UNIX系OSで広く使われているbashに焦点を当て、その活用法を問題に対する解決のレシピという形式で綴った書籍。
前半はbashの入手方法に始まって、一通りのbashコマンドの使い方や、関連してよく使われるsedやawkなどの活用法が解説されている。後半では実践的な課題を通して、より高度なシェルプログラミングやセキュリティの話題などにも言及している。
本書は付録が充実しているのも特徴のひとつで、bashのコマンドやオプション、環境変数などを網羅したリファレンスの他に、コマンドラインに入力された文字列の解析アルゴリズムなどといった奥深い資料も用意されている。
今やbashはBSDやLinuxだけでなくMac OS Xにも標準で搭載されており、WindowsでもCygwinなどを利用すればbashを使うことができる。本書はこれからますます増えるであろうbashユーザに対する優れた教育書であるばかりでなく、即効性の高い文献を求めるベテランユーザに対しても有益な書籍。